韓国の主砲封じは任せろ！ホークスのエース杉内俊哉投手と守護神馬原孝浩投手が14日、ロッテに入団した韓国代表の4番、金泰均(キム・テギュン)選手(27=ハンファ)の攻略法を鷹投に伝授する考えを明かした。金選手は今春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で3本塁打を放つなど長打力が武器で、ライバル球団の戦力アップは確実。だが同大会で金選手と対戦した左右の両輪はその特徴を熟知。チームメートに傾向と対策を伝え、主砲攻略に出る。

世界一を経験したエースと守護神は、韓国の主砲のロッテ入りにもまったく動じなかった。エース杉内投手は「(WBCの)イメージは残ってるよ。振ってくるバッター。韓国のバッターはみんな振ってくるからね」と解説。金選手とは今春の第2回WBCで1打席対戦し、右飛に打ち取った。「真っすぐには強いんだろうけど、真っすぐを投げないわけにはいかないしね」。左腕は余裕の表情で話した。

杉内投手は今季、パ・リーグ最多の204三振を奪った。その多くの決め球は、直球よりも鋭い腕の振りで投じるチェンジアップだった。「配球的なことは言えない」としたが、金対策として直球でカウントを整え、伝家の宝刀で三振を奪うイメージを描いている。

WBCで金選手との対戦成績が2打数1安打だった守護神馬原投手も「特別意識はしないし、他の外国人選手と一緒だと思う」と話した。「自分が対戦した感覚でしかないけど」と、チームメートには攻略法をアドバイスするつもり。「パワーヒッターなので、内角を攻めるしかない」と強気に胸元を攻め、自ら手本も示す。

金選手は3月7日の第1ラウンド日本戦で、松坂投手(レッドソックス)から東京ドームの左翼へ看板直撃の本塁打を放つなど、第2回WBCで大会トップの3本塁打と活躍した。その金選手が中軸に加わることで、ロッテ打線の破壊力が増すことは間違いない。ホークスは今季、5位に終わったロッテに10勝13敗1分けと負け越し。対戦防御率も4.61とパ・リーグの相手球団の中で最悪だった。

来季7年ぶりV奪回へ、苦手チームをつくらないことは最低条件。金選手を熟知するエースと守護神がチームの手本となり、主砲のバットを湿らせる。