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クリスマスムードに包まれながら仮契約を終えた亜大・中原選手 |
激戦区突破に学閥を利用?ホークスにドラフト4位で指名された亜大・中原恵司選手が28日、東京・立川市内のホテルで仮契約。即戦力と期待される長距離砲は、大学の先輩にあたり、盗塁王を4度、ゴールデングラブ賞を3度獲得した大石新ヘッドコーチへの“弟子入り”で走力、守備力アップを画策した。ベテランと若手ひしめく外野争いに生き残るため早くも必死だ。
今ドラフトでホークスが指名したただ1人の大学生は、開幕1軍への戦術を具体的に描いていた。亜大人脈をちゃっかり利用する中原選手だ。「面識はありませんが、大石さんには走塁のことなどをお聞きしたいです。盗塁をしたいので。開幕1軍は狙っています」。大石新ヘッドは亜大出身で、現役時代に盗塁王に4度輝いたスペシャリストだ。さっそく入団後のOB訪問を決め込んだ。
亜大では東都大学リーグで3年春からの4季で9本塁打を積み上げた。大学日本代表で4番を務め、日米大学野球ではMVP。長距離砲として期待されるが「1軍で出るのには相当の力がいる」と、激戦の外野定位置争いで生き残る方策を冷静に考えていた。
1つが走塁だ。大学時代は「なかなか走る機会がなかった」と通算7盗塁。50mを5秒9とスピードに不足はない。秋山ホークスは相手のスキをつく野球を目指し、大石ヘッドの加入でよりちみつな走塁が求められる。そこをしっかり聞き出すのだ。
話題性では亜大のチームメートで中日にドラフト3位指名された体重115kgの「ブーちゃん」こと中田亮二選手に先行された。東都大学歴代6位タイの通算103安打を放ち、6盗塁と意外にも?走力がある。プロでも「刺激し合いたい」というだけに打撃に加え、走・守にも目を向けた。井出竜也外野守備走塁コーチも「キャンプ初日からシートノックをやるし、肩と足は仕上げてもらわないと」と外野手に通告済みだ。福岡へは来月6日にメディカルチェックで訪れるが、中原選手の心は既にここにある。