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初の契約更改を現状維持でサインした金投手 |
ホークスの新外国人、李机浩(イ・ボムホ)選手に“強力助っ人”が誕生した。15歳で韓国から日本に野球留学していたルーキー金無英(キム・ムヨン)投手が1日、チームと李選手のパイプ役に立候補した。堪能な日本語に加え、日本野球のノウハウも先輩に伝えるもので、韓国の大砲にとっては心強い存在となる。金投手はこの日、福岡市内の球団事務所で契約を更改した。
異国での挑戦を前に、李選手が心強いパートナーを得た。4歳下の金投手がサポート役に立候補。まだ互いに面識はなくても、既に2人の間には固いキズナができあがっていた。
金投手「日本語の先生ぐらいならできる。(私生活で)困っていたらアドバイスもしたい。(同じ韓国人がいれば)やりやすいのはあると思う。」
新生活の案内人には最適の存在だ。金投手は15歳で韓国・釜山から山口・早鞆高へ野球留学した。来日10年目を迎えており、今や流ちょうな日本語を操る。先月20日の入団会見で李選手は片言で「ヨロシクオネガイシマス」とあいさつした。だが当然、日本語はほとんど話せない。金投手がいれば専門用語も含めて、野球選手ならではの視点で語学を教えてもらうことができる。
「韓流ネットワーク」もフル活用できる。金投手は今月中に帰国して、来年1月中旬まで韓国球界の選手たちとともに故郷釜山か済州島で自主トレを行う予定。期間中には巨人李承燁選手と会う計画も立てており、「すごい選手なので、長くプロ生活を続けられる体づくりを聞いてみたい」と弟子入りを熱望している。李選手にしてみれば、金投手を介して日本球界の先駆者の“金言”を聞くことも可能になる。
金投手にとっても母国から来た同胞は格好の刺激になる。即戦力の中継ぎ右腕として期待された今季は右肩痛で出遅れ、終盤には右ひじも痛めた。1軍登板は7月17日ロッテ戦の1試合(1回1失点)だけにとどまった。「けがで出られない時が長くて、悔しい1年だった」と反省を口にした。
まずは1軍にいなければ、新助っ人のサポートをすることもできない。来季に向けては「(必勝リレーの)『SBM』に『K』が入れるように、がむしゃらに頑張りたい」と目標を掲げた。先月13日には妻麻衣さん(23)が長男大翔(はると)くんを出産しており、新米パパとしても燃えている。中継ぎの柱を狙う金投手と、クリーンアップを担う李選手。投打の韓流パワーがかみ合えば、来季7年ぶりのV奪回を狙う秋山ホークスにとっても大きな推進力になる。