2010/03/15 (月)

川崎選手、オープン戦で「打点王&盗塁王」

5回表1死一、二塁、右中間越え適時三塁打を放った川崎選手は二塁を駆け抜ける
5回表1死一、二塁、右中間越え適時三塁打を放った川崎選手は二塁を駆け抜ける
スーパー2番打者だ!川崎宗則選手が「打点王&盗塁王」で、オープン戦全日程を終えた。広島戦の5回、適時三塁打を放つなど2打点の活躍。オープン戦全13試合でダントツの13打点をたたき出した。盗塁、二塁打、三塁打も同じくトップ。打って走って、ポイントゲッターになる超2番打者。万全の状態でシーズンを迎えるムネリンがシーズンでも、95年にイチロー選手(当時オリックス)しか記録していない「打点王&盗塁王」の同時獲得の偉業を狙う。

「ニュームネリン」が、準備完了だ。5回1死一、二塁。川崎選手の進化を示す場面が、第3打席で巡ってきた。広島前田健投手の初球、高めに浮いた124km/hスライダーを逃さなかった。完ぺきにとらえた鋭い当たりは、右中間を真っ二つ。俊足を飛ばし、三塁を陥れた。この2打点で、オープン戦の打点を13まで積み上げ、12球団ダントツで終えた。

川崎選手「チャンスで回ってきたら返したい、という気持ちはある。(オープン戦では)できた時とできない時もあったけど、この気持ちはシーズンでも持ち続けたい」。

川崎選手の進化が、チームに新たな得点パターンを生み出した。今季のオーダーは、昨季チーム首位打者の長谷川勇也選手、同じく本塁打王の田上秀則選手が下位打線を担う。この日も7、8、9番で5安打。強力な下位打線でつくったチャンスを、川崎選手が返すという形。下位打線から1、2番へのつながりの良さに「若いからなあ。やってもらわないと」と秋山幸二監督。ベテラン小久保裕紀選手、松中信彦選手ら主軸の1発だけに頼らない10年型の打線に、指揮官も手応えを感じている。

「あこがれの人」にも近づく。オープン戦では打点だけでなく、6盗塁、6二塁打、2三塁打も、現在両リーグでトップ。昨季は自己最多の44盗塁(リーグ2位)をマークしたが、今季は盗塁王を目指し、オープン戦でも失敗を恐れずに走りまくった。打点を稼げれば「打点王&盗塁王」の2冠も見えてくる。長いプロ野球史の中で、このタイトルを同時獲得したのは95年イチロー選手(当時オリックス)だけしかいない偉業だ。

不調だった昨季の打率は、2割5分9厘だった。「キャンプからやってきたことができていると思う」。巻き返しに燃えてバットを振り込んだ成果が、オープン戦打率3割3分3厘という数字にも表れた。それでも、まだ準備段階。「ケガなくできた事が一番大きい。まだまだ完ぺきではない」。川崎選手が、イチロー選手しかたどり着いていないステージに近づくほど、ホークスのV奪回道は加速する。10年シーズンが、待ち遠しい。
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(提供:西部日刊スポーツ新聞社

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