2020/10/27 (火)
選手 球団

「S15」で結束!3年ぶりのパ・リーグ優勝

喜びの祝勝会!中村晃選手の合図で「サァイコー!」

今年のリーグ優勝祝勝会ではビールかけは行われず、大きなくす玉を割って喜びを分かち合いました。

会場には孫正義オーナーや王貞治球団会長も駆けつけました。オープニングアクトとして、今シーズンずっとPayPayドームの外野席でチームにパワーを送って、そしてスタンドを盛り上げてくれたロボット応援団の「ペッパー」と「Spot」たちによる「いざゆけ若鷹軍団」のダンス披露が行われました。


その後檀上ではまず孫オーナーから挨拶。「工藤監督、そして選手の皆さん、王会長、スタッフの皆さん、リーグ優勝おめでとうございます。ファンの皆さんにも感謝のほかありません。今年は難しい暗い世の中となりましたが、いま、ファンの皆さんと喜びを共有できるのが嬉しいし、選手たちの活躍がファンの皆さんの勇気になったと信じています。そして、新型コロナウイルスと向き合う医療関係者の皆様にも本当に感謝申し上げます。ホークスはこの後も4年連続の日本一をかけた試合が残っています。みなさん頑張ってください」と労いとともに、力強い声を上げました。


そして王会長も「皆さんおめでとう。本当に強かった。今年はコロナで3カ月も開幕が遅れて、調整が難しかったと思う。それを乗り越えてトップでゴール。特に10月に入ってからの戦いが素晴らしかった。ファンの人も喜んでくれていると思う。みんなと一緒に一年間、戦ってこられて嬉しく思うと同時に誇りに思う。我々は前に進むしかない、進む以上は勝ちましょう。その中で自分の力を発揮できるように、またみんなの力で前に進みましょう」と笑顔を浮かべました。


最後には工藤監督から「おめでとう。苦しいシーズンだったけど、みんないい調整をしてくれていい野球をやってくれて、ホークスらしい野球ができた。ベンチも常に明るく、みんなに本当に感謝をしたい。みんなありがとう。ただ、あと9試合残っているし、CSや日本シリーズも戦って勝っていかないといけない。良い準備をして、またここにこうやって集まれるように頑張りましょう」と選手たちへ言葉を送りました。




くす玉割は中村晃選手会長が音頭をとり、「今年は本当に難しいシーズンだったけど、優勝できてよかった。でも、クライマックスシリーズ、日本シリーズと戦いは続きますので、4年連続日本一へ力を合わせて戦っていきましょう」との挨拶に続き、「4年連続日本一に向けて」とナインに向けると、クラッカーを手にしたホークス選手たちが今季のスローガンの「サァイコー!」を叫んで、心を一つに喜び合うとともに、日本一に向けた健闘を誓い合いました。

リーグ優勝共同会見

グラウンドでの優勝セレモニーが終わると、PayPayドーム内のプレスカンファレンスルームにてオンラインでのパ・リーグ優勝共同会見が行われました。臨んだのは工藤公康監督、中村晃選手会長、東浜巨投手でした。喜びの声を、一問一答にて。

工藤公康監督


――リーグ優勝を決めた気持ちは?
「選手たちが良くやってくれました。自分でもガッツポーズをするくらいの感情でしたし、今年は何が何でも勝ちたいと思っていた。嬉しいのとほっとした気持ちがありました」

――昨年まで2年続けて優勝を逃した気持ちもこみあげてきたのでは?
「首位に立ちながら逆転で負けたことが頭からなかなか離れることがありませんでした。今シーズンも千葉ロッテさんとゲーム差なしとなりましたが、そこから選手たちが100パーセントの力を出して、引き離してくれた。選手たちが頼もしく見えたし、今年のコロナ禍の状況の中で、最後の最後に死力を尽くして戦ってくれた選手たちに感謝の気持ちでいっぱいです」

――難しいシーズン。どんなことに気を配りましたか?
「一番考えたのが、しっかりした準備でした。ただ、その中でも100パーセントの状態で開幕を迎えるのは難しいと思った。なのでトレーナーやコーチともミーティングをして、何がベストなのか、常に話をしながらやってきました。その結果、大きなけが人も少なく、難しいシーズンを乗り切ることができたと思います」

――同一カード6連戦や毎週6試合などハードな日程でした。
「私としても初めての事なので、なるべくコーチと話をして、グラウンドでは選手の状態を聞いて、ケガ人がでないようにコンディショニングに気をつけてやってきました」

――今季の戦いの手応えを得たのは?
「10月にゲーム差がなくなった時でも、ベンチで元気にしっかり声を出してやっているのを見た時に、安心したのと、頼もしくなったなと感じました。選手はみんな気持ちや気合が入っていたと思います。だけど、その中でも平常心で自分たちの野球をやっていました。それを見たときに、これで行けるかなと感じました」

――今年の強さの要因は?
「一番はチームとして一つになって勝つことを目指した結果。2年連続でリーグ優勝を逃した中で、選手も自然と気合が入って、12連勝という形になった。僕らが何か言わなくても、選手自身が自分のやるべきことをしっかりやってくれたと思います」

――投手陣について。チーム防御率は2点台です。
「本当に、もっと褒めていただきたいくらいです。先発も中継ぎも本当によくやってくれた。投手がしっかり抑えることが勝利に近づくと、つくづく感じたシーズンでした」

――横に座る東浜投手も開幕を務めて、よく投げました
「彼の野球にかける情熱、そして探求心。自主トレのうちからでも上を目指すという姿を見て開幕投手にしたいと思いました。そして、シーズンでもしっかり自分の責任を果たしてくれた。開幕で投げたという責任感を優勝するまで保ち続け、高いモチベーションでシーズンを過ごしてくれたと思います」

――一方の攻撃陣では、100通り以上の打順も組みました。
「これはですね、打撃コーチの皆さんと話をして、そしてトレーナーの皆さんとも話をして選手の状況を把握した中で総合的に判断をして決めていきました。選手たちは一定した打順でない中でも自分たちの仕事をしてくれたと思います」

――その中で1番に定着した周東選手の役割が光りました。
「彼の足がチームの勢いになったのは間違いない。そして2番の中村君が盗塁をするまで我慢をしてくれたり、その中でタイムリーやつなぎのバッティングをしてくれたのが大きかった」

――ファンの皆さんへ
「ここまで応援ありがとうございます。ただ、我々は日本一を目指しているチームです。残りもしっかりと戦い、また良い報告をできるように頑張ります」

中村晃選手


――今の気持ちは?
「ゲーム差がなくなった時もあったし、どのチームも強かった。とりあえずホッとしました」

――選手会長として初めて臨んだシーズンでした。
「プレーに関しては選手個々がしっかりやってくれたので、僕はやりやすい環境をなるべく作れればと思ってみんなと話をしました」

――ホークスの強さの理由は?
「ピッチャーが素晴らしかったです。守りからリズムを作る野球が良かったと思います」

――野手では若手の台頭もありました。
「周東もそうだし、栗原も。栗原とは一緒に自主トレもやったので、彼の活躍が僕に刺激を与えてくれました」

――中村選手個人としては?
「開幕に間に合わなかったのは個人的に反省。その中で一軍に復帰してプレーができた。リハビリのトレーナーさん、二,三軍のスタッフのおかげです。皆さんに感謝したい」

――シーズン序盤には4番も打ちました。
「高校以来でしたね。最初はちょっと大丈夫かなと思ったけど、なんとかこなせたのかなと思します。チームも勝ったし良かった」

――1000安打達成もありました。
「順調にきた部分とそうでない部分あったけど、これからもチームの勝利に貢献できるヒットをたくさん打っていきたいです」

――9月に急逝された川村さんへの思いも背負って戦ってきたと思います。
「明るい方だったし、亡くなった時にはロッカーで、みんなで泣きました。信じられなかった。でも、川村さんが望むのは、僕らが前を向いて元気にプレーすることだと思いました。あれからまた、チームは一つになったかなと思います」

――ファンの皆さんへ
「まだまだ戦いは続きますので、4年連続日本一になれるように、またチーム一丸となってやっていきたい」

東浜巨投手


――今の気持ちは?
「正直、いつ開幕するか分からない中でスタートした今シーズン。どうなるんだろうと思って過ごしてきました。その中で最後に優勝ができてホッとしています」

――開幕投手を務めました。
「本来なら3月開幕で、一度そこに向けて体も心も作りました。延期で6月となりましたが、春に一旦開幕を告げられたことで、自粛期間中も高いモチベーションで過ごすこと出来ました。特別な一年になったと思います」

――現在6連勝中とシーズン終盤に好調です。
「開幕から毎試合毎試合、チームが勝つことを最優先に考えて投げてきました。上手くいかない時期もありましたが、そこを耐えた経験が今生きていると思います」

――頼もしいリリーフ陣もいましたね。
「リリーフの方たちには助けてもらいっ放しです。頼もしくもあり、自分自身情けなくもあります。ただ、少しでもラクさせたいと思って投げたのも良かった僕自身にとって良かったと思うし、先発もリリーフもみんなが自分の役割を全うしようと思ってやったのがよかった」

――野手については?
「僕が投げる時も点をとってくださったし、記録に残らないようなプレーや守備でも助けてくれました」

――ファンの皆さんへ
「クライマックスシリーズや日本シリーズとまたまだ続く。4年連続日本一になれるように頑張ります」

工藤監督、優勝インタビュー「拍手で勇気をもらった」

歓喜のフィナーレ。優勝を決めたウイニングボールは、ゴロをさばいた周東佑京選手ががっちりと掴んで、二塁ベースを踏んで最後のアウトをとりました。

胴上げはありませんでしたが、チーム一丸を表すようにマウンドを中心に輪を作り、全員で喜びを分かち合いました。そして中村晃選手会長が音頭をとって万歳三唱が行われました。

そして、優勝監督インタビューでの工藤監督がお立ち台に上がりました。


――3年ぶりの優勝。今の気持ちは?
「勝った瞬間は、何とも言えないふわふわした気持ちでした。みんなと顔を合わせた時に勝ったんだなと実感がわいて、ほっとしています」

――胴上げはなく、万歳で喜びを表しました。
「今年は新型コロナウイルスの影響で、野球界の開幕も3月20日から6月19日に延びました。その間、NPBや多くの方の尽力があって開幕を迎えられました。そして、なにより医療従事者の皆さんの献身的な努力がなければ開幕はなかったかもしれません。私たちは多くの勇気を頂きました。それを我々は野球を通して元気になってもらいたいとやってきた結果、この優勝につながったと思います」

――今日の試合は和田投手の好投あり、甲斐選手のホームランあり。やはり投打ががっちりと噛み合いました。
「今日はみんな緊張したと思います。その中で和田君はさすがだなという、素晴らしいピッチングをしてくれました。選手たちは勇気をもらって、勝つことができたと思います」

――最後は森投手が踏ん張りました。
「ちょっと投げすぎですね(笑)。でも、この優勝の瞬間は緊張するところです。彼でも緊張するんだなと思って見てましたけど、さすが締めるところは締めるなと。(ホークスビジョンに森投手が映る)良く投げたよ!」

――序盤は苦しい時期もありました。選手にはどんな声を?
「一喜一憂しないで、今日ダメでも明日はまた新しい一日が来る。『日々新た』にと一年間やってきた。いろんなことがあったけど、選手たちはしっかりと自分で反省し、準備をしてきました。ホークスらしい野球ができたかなと思います」

――勝率1厘差に迫られた10月。しかし、翌日から12連勝もありました。
「僕もベンチでずっと見ていますけど、選手が常に明るく元気でいられるように川島君やマッチが若手に声を掛けたり、長谷川君も若手にアドバイスを送ってくれたりして乗り切ることができました。みんな一丸となって戦ったのが12連勝と優勝につながりました。

――リーグ優勝は3年ぶり。悲願だったと思います。
「絶対に勝ちたいという思いで、今季は始まりました。ただ、コロナのことで調整は難しかったと思います。その中でも選手たちは自分たちでやるべきことやってくれた。それがなければ、勝てていたか分からない。選手たちが最善を尽くしてくれた結果です」

――そして、9月に急逝された川村さんも優勝を喜ばれていると思います。
「はい。僕もずっと、彼にはお世話になりました。常に明るく選手たちには接してくれて、たくさんの思い出も残してくれました。感謝をしたいです」

――4年連続日本一へ。まずはクライマックスシリーズもあります。
「勝つことしか考えていません。そして、優勝が決まっても試合が残っています。ファンも見に来てくれるので、そこも全力で頑張りたい。そしてポストシーズンも全部勝つつもりで。また明るく元気に頑張っていきたい」

――ファンの皆さんへ
「応援いただきましてありがとうございます。今年は皆さんも声に出せないところがありましたが、拍手が選手の力になりました。温かい拍手、そして心の中で応援をして頂いて選手は勇気をもらえました。苦しいシーズンでしたが、皆さまのおかげで勝つこと出来ました。本当にありがとうございました」

「S15」で結束! 3年ぶりのパ・リーグ優勝

10月27日(火)、ホークスの3年ぶり21回目(2リーグ制以降は19回目)のペナントレース優勝が決定しました。

マジックナンバー「2」で迎えたこの日、ホークスは本拠地PayPayドームで千葉ロッテと対戦。5対1で勝利し、悲願だったパ・リーグ制覇が決定しました。

この2020年は「特別なシーズン」となりました。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、プロ野球の開幕も再三延期となりました。その苦難の中で、医療従事者の皆様をはじめ多くの方々が日常を取り戻すべく最前線に立ち続けたことで、6月19日にプロ野球は開幕を迎えました。

今年の「鷹の祭典」では決意と感謝の気持ちを込めた「S15イエロー2020」と名付けたシンボルカラーを採用。「S15イエロー2020」のほかに袖やキャップにはブルーを使用しました。

120試合制と例年よりも短くなった中で、接戦となったペナントレース。それでもホークスは8月22日からは優勝のゴールテープまで首位を守り続けました。10月9日時点では2位だった千葉ロッテにゲーム差0の勝率1厘差まで迫られましたが、翌日の10月10日から一気の大型連勝。10月23日まで工藤監督就任後では最長となる12連勝を飾り、一気にリーグ優勝に近づきました。

「S15(サァイコー!)」のスローガンのもとで戦う2020年のシーズン。チームとファンが一丸となって掴み取ったパ・リーグ優勝ですが、戦いはまだまだ続きます。11月14日(土)からは4年連続日本一を目指して、まずは「2020 パーソル クライマックスシリーズ パ」(全試合PayPayドームで開催)に臨みます。

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