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険しい表情で選手会総会の会場へ向かう川崎選手 |
川崎宗則選手が3日、来季も単年契約で勝負する考えを明らかにした。この日はチームの選手会長として大阪市内のホテルで開かれた選手会総会に出席。順調にいけば来年中に国内FA(フリーエージェント)権、11年には海外FA権を取得する。権利の行使については明言しなかったが、あくまで1年勝負にこだわる姿勢を見せた。
“守り”には入らない。スーツ姿の川崎選手がきっぱりと言い切った。プロ10年目の区切りのシーズンを終え、来季の契約交渉18日に予定される。ホークスの元気印が、明確な方針を打ち出した。
川崎選手「単年で、という姿勢です。ずっとそうしてきたし、1年1年が勝負だから。プロの世界とはそういうもの。」
順調にいけば来年には国内FA権、翌11年には海外FA権も取得可能だ。権利の行使については「取ってから考える。選手の権利だからね」と答えるにとどめた。単年契約が必ずしも移籍前提とは限らないが、単年だと身動きがとりやすいのも事実。それでも今の川崎選手は、自分のプレーに集中するために1年契約にこだわる。
今季は自己最多の44盗塁やリーグトップの43犠打をマークした一方で、打率2割5分9厘と低迷した。今季年俸からのアップは期待しづらい状況でもある。「来年は結果を残す?もちろんです」。1年勝負で来季こそバラ色のオフを迎えるつもりだ。
球団には条件面だけでなく、今回就任した新選手会長としての要望も訴える。既に「トレーナーのこととか、言うことは言いますよ」と宣言。今オフから選手が個人契約しているトレーナーが、球団施設内で活動できない問題など、チームの各選手から意見を集めた上で改善点を話し合っていく。
この日は大阪で選手会総会に出席して、新選手会長としての正式な初仕事をこなした。FA権の取得年数についても話し合われ、川崎選手も「全選手が7年で取得できるように、という(選手会の)姿勢は変わらない」と強調した。総会後にはホークス代表としてテレビ番組の収録にも参加。ファンの前で笑顔を振りまいた。
「単年勝負」は来季1年にかける思いの表れでもある。今季はチームも3位に終わり、10月17日のクライマックスシリーズ敗退後には目を真っ赤にして「また来年、この悔しさをぶつけます」とリベンジを宣言した。逆襲のシーズンへ、川崎選手が全身全霊で突っ走る。