【5月12日（日）　ホークス5－2ライオンズ　熊本・藤崎台】

秋山幸二監督の故郷熊本でもホークスナインが躍動。「九州新幹線シリーズ」は見事2連勝を飾りました。

「火の国」で、今季は大リーガー・藤川投手（カブス）の「火の玉ストレート」を思わせる剛速球で一気に「超！」ブレイクを果たした千賀滉大投手が、嬉しいプロ初勝利を果たしました。

2対2の7回表から登板。リリーフながら奪三振数でパ・リーグ上位につける右腕ですが、「三振をとりに行くより、ゼロに抑えること、3人で抑えることだけを考えています」と常に自分に言い聞かせています。この日はプレッシャーのかかる同点の場面。徐々に信頼を勝ち取って任されるようになった厳しいマウンドでも同じです。7回は先頭打者に出塁を許しましたがきっちり零封。すると、その裏に味方打線が強力な援護をくれました。

打のヒーローは吉村裕基選手です。7回裏2死一、二塁。秋山監督が「一発が魅力」と語るように、フルスイングで強い打球を放つ強打者はセンターバックスクリーン右へ勝ち越し4号3ランを叩き込みました。「熊本は秋山監督の地元だし、僕自身も自主トレでお世話になったこともある。大好きな街で打てて嬉しかった」。チームにとっても大きな一発。吉村選手は右手を力強く突き上げました。

8回表もマウンドに上がった千賀投手は「勝利投手の権利を手にしても気持ちは変わりませんでした」。ライオンズの3番、4番から連続奪三振。最後は三塁ゴロできっちり3者凡退。2回を投げて三振3つも奪い、持ち味を存分に出し切りました。

お立ち台は、千賀投手がプロ入り初めて、吉村選手はホークス移籍後初でした。緊張気味だった千賀投手に対して、吉村選手は最後に自らマイクを持ってひと言（ベンチから松田宣浩選手と細川亨選手がけしかけた!?）。「今日、この球場を訪れたお母さん、ありがとうございます！そして実家の母ちゃん、やりました！」。この日は母の日。千賀投手は大事なウインニングボールを「実家に送ります」と笑顔を見せました。