
(左から)明石選手、川島選手と練習する本多選手
最終盤の宮崎秋季キャンプ。11月19日(木)の練習は、翌日のキャンプ最終日に全員で「12分間走テスト」を行うこともあり前クールほど下半身系のトレーニングは厳しくはなかったものの、選手たちはそれぞれのメニューをみんなで熱く全力で取り組んでいました。
そしてこの日は本多雄一選手の31歳の誕生日。報道陣からはケーキのプレゼントもあり、笑顔を見せていました。
「来年こそ、いい年にしたいですね。ここ数年は怪我をしているし」
明るい表情の中にも、強い決意をにじませる目をしていました。
今季はプロに入ってから2番目に少ない61試合の出場に終わり、盗塁もわずか5つ。8年続けていた2桁盗塁も途切れてしまいました。「チームが勝ったので最高のシーズン。でも、個人のことを考えれば最悪な1年でした」。
この秋のキャンプ。「工藤塾」にも4度志願参加するなど、積極的な姿勢で練習に励んできました。
「工藤監督から『野手は特にきついぞ。次の日何もできなくなっちゃうぞ』と言われ、初めてやった日の翌日は本当にベットから起き上がることができませんでした(笑)。その後はなれたので大丈夫でしたが」
日々ハードなメニュー。思わず、しんどかった?と訊きましたが、本多選手ははっきりと言いました。
「しんどくはない。きつかったですけど。しんどいって言葉とは違うんですよね」
受け身の要素などまるでなし。自分が選んだ道を、ただ真っすぐに、ひたむきに突き進むだけ。そんな決意の表れでした。
「最悪をサイコーに変えるためのキャンプ。技術的なことなどより、精神的な面で本当に宮崎に来てよかったなと思います。いい秋が送れないと、自主トレや来春のキャンプにつながっていきませんから」
来季も副キャプテンとしてチームを引っ張る本多選手。31歳、まだまだバリバリです。