


【6月7日(火) ホークス6-3ベイスターズ ヤフオクドーム】
<今日の熱男=山田大樹投手、7回1失点好投で1100日ぶりの1軍勝利>
元祖「育成の星」が帰ってきた。輝きを取り戻した、7回100球4安打1失点。待ちに待ったチャンスで、一発回答での快投で見事今季1勝目を飾りました。
1軍での勝利は2013年6月3日のタイガース戦以来、およそ丸3年、1100日ぶりでした。「一生懸命やって来てよかった。メゲそうになったことも何度もありました。ここぞという場面でも一軍に上がれず…。でも、今年は下(2軍)で『いつか、いつか』と信じてやってきました。下でやってきたことを信じて、1軍でも投げようとやってきたことがよかった」
初回は、2年ぶりの1軍マウンドにさすがに緊張し2つフォアボールを与えてしまいましたが、走者を歩かせたのはそこまで。その直後、2死一、二塁で5番・ロペス選手に大きなファウルを打たれましたが、打球を振り返りもせずに冷静な様子を見せていた場面に、山田投手の大きな成長が表れていました。
「インコースの厳しいところだったのでファウルになると思った。打球を見上げて、LED照明が目に入る方がイヤだった。もし、あれが(外野スタンドに)入るなら、それまでの運だったなと思って(苦笑)」
その冷静さこそ、山田投手の持ち味です。たとえ直球が130キロ台でもボールを変幻自在に動かして抑えきる。スライダーやカーブでしっかり緩急もつけました。
「2軍のあいだも自分がやってきたことが間違いじゃなかった。この1勝で証明できたと思います。自信にしたい」
打線も山田投手の力投に応え、4回に松田宣浩選手の二塁打で先制すると、6回には内川聖一選手の2ラン、長谷川勇也選手が2者連続となるソロを放つなど強力に援護。城所龍磨選手は貴重なダメ押しタイムリーを含む4安打の大活躍を見せました。
内川選手は「ヤマちゃん(山田投手)に勝ちをつけてあげたいという思いでみんなやっていた」と左腕とともに立ったお立ち台で笑顔を見せました。
大事なホーム6連戦の初戦を勝利。そして、筑後で頑張る若鷹たちにも大きな刺激となった、価値ある1勝になりました。
工藤監督の熱男トーク
――山田投手が今季初登板で初勝利。
「緊張はあったと思います。でも、ファームでいい状態だと聞いていたので、その通りの自分の持ち味を発揮した投球をしてくれました」
――初回2四球も、その後はフォアボールなし。
「カウント負けしてしまうと狙い打たれる。いかに早く追い込むかが大事なんですが、これが結構難しい。ただ、鶴岡捕手が上手くリードをしてくれたと思います」。
――城所選手が4安打
「普段やっている練習の成果。昨日(月曜日で野手は休み)も球場に出てきて打ち込んでいた。努力をしている人が結果も出る」