価値も飛距離も特大の2本のホームランでした。7月25日（金）マリーンズ戦（ヤフードーム）。小久保裕紀選手のホームラン1発目は4回裏、2度目の対戦となった18歳右腕から11イニング目で初得点となる先制の2ラン本塁打。センターバックスクリーンへまっすぐ飛んでいきました。その一撃を合図にホークス打線の大爆発が始まり、天敵ともいえる右腕を見事に攻略しました。
2発目は6回裏。ここまでの3打席で単打、本塁打、二塁打を放っており、「ベンチで『あと三塁打が出ればサイクルヒット』と言われていた」。滅多にない記録達成の機会。狙って打席に入りました。打球は右中間の最深部へ。「フェンスに当たって三塁打になるかも」。しかし、打球はそのはるか上を越えました。
「全力で走っていたのにね（笑）。でも、ホームランの方がうれしいです」。

4打数4安打、2本塁打、5打点の大活躍。
「こういう打撃をしたい、というイメージ通りに体が動いてくれている感じです」。
7月は不調の時期が長く、苦しみました。今季はめったに足を運ぶことのなかった資料室へ行きビデオを見たり、コーチ陣と打撃論を交わしたりして活路を見出しました。
「これまでは自分の“間”を大事にしていた。足を上げて打つことにこだわっていた。それを相手（投手）との間合いを重視するようにしました」。

数試合前から感じていた復調の気配。この日、それは「確信」に変わりました。