笑顔、そして涙。
8月28日（木）バファローズ戦（ヤフードーム）、新垣渚投手が念願の今季初勝利をマークしました。

立ち上がりから150km/hの速球を連発。さらに最大の武器であるスライダーもさえて、次々と空振りを奪いました。8回を2失点に抑えて、その裏の味方の攻撃。チーム一丸となってつなぎの野球を見せて、3点を奪って逆転すると「込み上げるものがありました」。

9回表は、大学時代の後輩でもある馬原孝浩投手に託しました。「信頼している。大丈夫」。しかし、歯を食いしばり表情は硬いまま。少しでも気を緩めると、涙がこぼれ落ちてしまいそうな心境だったのでしょう。馬原投手が3つのアウトを取ると、新垣投手は満面の笑み。

そして、お立ち台では泣きました。
「本当に長かった。この日もダメなら、また2軍に行くという覚悟でした」。
お立ち台で涙したのはルーキーイヤーのプロ初勝利以来。346日ぶりに手にした感激は、あのときと変わらない大きなものでした。

ロッカールームに戻る新垣投手。泣いてしまった手前、ちょっと恥ずかしそうな様子です。扉の手前で立ち止まり顔だけ出してのぞき込むと、待っていたチームメートたちもみんな笑顔でした。招き入れられるようにロッカールームへ。次の瞬間、通路には大歓声と大きな拍手が響き渡りました。
それはホークスナインの結束力の強さを見た、最高の1シーンでした。

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