この夏、「ホークスTV」で公開された「鷹リンピック」の熱狂再びとばかりに、宮崎秋季キャンプで若鷹たちの火花が飛び散りました。
生目第二球場で練習する野手B班のバッティング練習がその舞台。1種目目が「的当て」、そして2種目目が「HR競争」です。
「的当て」は、セカンドとショートの守備位置に置いたネットめがけて1人6分間を交互に打ち分けるというもの。ライナーで直撃させれば3ポイント、ゴロならば1ポイント獲得となります。もちろんバットコントロールを磨き、さらにヒットエンドランなどチーム打撃を想定した練習の一環です。
小久保裕紀二軍監督が説明をしてくれました。
「昔の選手は子どもの頃とかに、広場で遊んでいる中で動くピンポン玉とかに飛びついて打ったり、何処かを狙って打ったりすることもやっていた。だけど今の選手たちはそういう経験が少ないみたい。
今年、一軍で見ていても、どっしりと下半身を使って自分のスイングをすることは出来ても、手先で狙ったところに打つような技術はあまり得意ではないと思った。もちろん自分の形で打つことが基礎なんですが、藤本監督が求めるチーム打撃を実践するためには必要なこと。ちょっと目先を変えた練習もいいのではないかとコーチ陣からも提案がありました」
この部門でトップ成績を出したのは水谷瞬選手でした。「正直、バットコントロールは苦手ですが、僕が一番目だったので気楽にやれたのが好結果につながったと思います」と照れ笑い。その中で「楽しみながら、実になるように」と考えながら取り組んでいました。
そしてホームラン競争は3分×2ラウンドで、シンプルに本数勝負。沢山の数を遠くに飛ばすために、選手たちは全力全集中でフルスイングを繰り返しました。小久保二軍監督はその意義を頷きながら話しました。
「王会長がいつも(両翼)ポールの外まで体使って振れと言われますが、普段のフリーバッティングではなかなかそうならない。でも、今日のようなホームラン競争だとそういうスイングになる。ファウルもよく打っていたし。『体を使って振る』ことができていた。ホームランを求められるような選手でなくとも、そういうことも大事。やってみないと分からないことも多い」
こちらは中谷将大選手が15発を放って1位に。2017年にシーズン20本塁打を放った長打力を存分に見せつけました。また、11発を放った水谷選手が同部門2位。合計のポイントで1位となり、水谷選手が総合優勝となりました。
なお、小久保二軍監督をはじめ二軍首脳陣は練習の成果も感じたようで、シーズン中の練習日でも時折取り入れたいとの意向を示していました。
1位・水谷瞬選手 30点(19P、11本)
2位・中谷将大選手 25点(10P、15本)
3位・佐藤直樹選手 19点(12P、7本)
3位・渡邉陸選手 19点(13P、6本)
5位・九鬼隆平選手 18点(11P、7本)