
ヒーローインタビュー

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【5月1日(金) ホークス5‐2バファローズ 京セラドーム】
<今日の熱男 中村晃選手=10回、決勝点となる押し出し四球を選ぶ> ヒーローは一度もバットを振りませんでした。2対2の延長10回表、1アウト満塁。絶好のチャンスで中村晃選手は3ボール1ストライクからの外角球を冷静に見極めて押し出し四球を選び勝ち越しに成功。これが決勝点となりました。
「絶対にランナーを還そうと思って打席に入りました」と心境を振り返った中村選手。打てば、間違いなくヒーロー。野球選手であれば誰もが熱く、武者震いをしながら打席に立つ場面です。しかし、中村選手は言いました。「いつもどおり、冷静に入れたと思います」。昨季最多安打のタイトルを獲得し、球界を代表する安打製造機として認められる存在になりました。しかし、中村選手は、周りが思うほどヒットの数へこだわりを持っていません。「それより出塁率です」。昨季は.375。前年の.392を下回ってしまいました。
「4割は最低目標にしたいんです」。そのためにフォアボールの数をいかに増やすか。オフの自主トレ、それをテーマに選球眼を磨くなどの練習に取り組んできました。4月22日のイーグルス戦(ヤフオクドーム)ではサヨナラ押し出し四球でチームに貢献するなど、このフォアボールが今季15個め。リーグ4位、チームでは断トツトップの数字です。出塁率は.408をマークしており、1番打者として最高の仕事をしています。
「9回にデホさん(李大浩選手)が打ってくれたので、絶対に勝つという気持ちで戦いました」。1点ビハインドの9回2アウトから、起死回生の同点5号ソロを放ち延長戦に持ち込んだこの試合。中村選手の勝ち越し四球に続いては内川聖一選手も2点タイムリーを放ち、勝利を決定づけました。また、鉄壁のリリーフ陣はこの日もゼロを並べ、五十嵐亮太投手に白星がつき、サファテ投手は7セーブ目をマークしました。
南海ホークス復刻ユニフォームで戦う3連戦の初戦を制し、工藤公康監督も「大阪には昔からホークスを応援してくれるファンもたくさんいる。思いの強いユニフォームで勝つ試合を見せられてよかったです」とニコニコ笑顔で帰りのバスに乗り込んでいきました。
2015年5月2日掲載
田尻 耕太郎(ホークスオフィシャルメディア)
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