


【10月15日(木) ホークス6-1マリーンズ ヤフオクドーム】
<今日の熱男 内川聖一選手=連夜のヒーロー!大量点呼び込む勝ち越し2点二塁打>
「4番の仕事って言われると苦痛だな。プレッシャーですよ(笑)」
ベンチ裏に戻ってきた内川聖一選手。たくさんの記者に囲まれ、「4番の…」との質問の言葉に苦笑いをうかべつつ、そう切り出しました。
しかし、連夜のお立ち台で見事CS連勝に導いた、これが鷹のキャプテンです。試合序盤に李大浩選手のソロ本塁打で先制するも追いつかれ、じりじりとした試合展開のまま6回裏を迎えました。
この回も2アウトランナーなし。しかし、ここから2番今宮健太選手がヒットで出塁すると、内川選手は「自分まで回ってくるだろうな」と予感したといいます。そのとおり柳田悠岐選手が執念の内野安打で一、二塁とチャンスを拡げました。「だって、シーズン中もそんなシチュエーションを嫌というほど見てきましたから(笑)」。
相手マウンドは軟投派左腕の古谷投手。ホークス打線は苦戦していました。「合わせに行こうとすると打たされる。タイミングが少々ずれても、強く振ってやろうと思っていきました」。外角の緩い球に体勢を崩されましたが、強引なスイング。その中でも内川選手独特の高い技術で、体の軸はぶれずにしっかり残されており、打球は力強くレフトの頭上を越えていきました。今宮選手に続き、一塁走者の柳田選手も激走してホームイン。内川選手は二塁ベース上で大きく両手を広げてバンザイしました。
初戦でも話していたように「シーズンの悔しさを払拭するための短期決戦」と気合は十分。「今はバットを振ってみねぇと(結果は)分かんねぇという気持ちでやっています。シーズン中にはそれが出来なかった」。4番、そしてキャプテンという2つの重圧。
「1年間やって、ただ“しんどかった”では終わらせたくない」
主将らしく、初戦に続いて僅差の中で力投してくれたピッチャー陣への感謝の言葉も惜しみなく並べました。その先発のバンデンハーク投手はリズムをつかめない苦しい内容も最少失点に抑え、100球を超えてからの5回と6回はチームに流れを作る快投を見せました。シーズン9勝、そしてこのCSの白星で10勝負けなしの右腕。「まだここがゴールではない。我々はこの先を目指して試合をしている」と気を緩めようとはしませんでした。
ホークスはアドバンテージも含めて3勝0敗とし、日本シリーズ進出へ王手をかけました。工藤公康監督は「また明日、笑顔で会いましょう!」と話し、宣言通りの全勝突破へ前だけを見据えていました。