


【5月1日(日) ホークス6-3ライオンズ ヤフオクドーム】
<今日の熱男=中村晃選手=4回、決勝の今季1号3ランをライトへ>
空中戦を制したのはホークス。効果的なホームランが2発飛び出しました。
中でも殊勲の一撃を放ったのが中村晃選手でした。1点を追いかける4回裏、まずは長谷川勇也選手のタイムリーで追いつくと、なおも2アウト一、二塁の場面で中村選手が高めに浮いたチェンジアップを見逃さず、満員のライトスタンドへ強烈な打球を打ちこみました。勝ち越しの1号3ラン。これが決勝点となりました。
オフのトレーニング中は「今年は2桁本塁打が目標」とパワーアップを誓っていました。ようやく飛び出た一発、しかも貴重な勝ち越し弾に、思わず右手を高々と上げるガッツポーズも見られました。「いいスイングができました。打った瞬間入ったと思いました」。
しかし、試合後はいつもの冷静な中村選手の表情に。「ホームランの次の打席のチャンスで三振。内容が悪かった。(その次の)最後の打席でレフト前に打てたのが一番良かった。ホームランを増やしたいと言ったけど、基本的に僕はそう言うバッターじゃないから」。
打撃技術はプロでもトップクラス。昨年まで3年連続3割を打ったのは、球界で中村選手だけ。今季も3割台をキープしています。「テイクバックの時に力を抜く。力が入ってしまうとバットが遅れて出てくる。それに注意して昨日からやってきました。ただ、これが完成形とは思っていないし、完成形はないと思っています」。ゴールのない道を、それでも中村選手はひたむきに進んでいくのです。
そして8回に貴重な本塁打を放ったのは長谷川選手。左翼席に2ランを放ち、試合の行方を決定づけ、同点打に続くイイ仕事をしました。
一塁を回ったところで満面の笑みでガッツポーズ。「入ると思わなかったので、びっくりして」と嬉しそうな様子。前日の試合から5番に座り、まだまだ上り調子です。
投手陣は本塁打2発を浴びるも、いずれもソロ。走者を置いた場面ではしっかりと集中して抑えました。先発の武田翔太投手は8回途中まで2失点の好投で3勝目。ピンチを残してマウンドを降りましたが、2番手のスアレス投手が3球すべて153キロの真っ向勝負で、相手4番の中村選手から三振を奪う最高のリリーフを見せました。
工藤監督の熱男トーク
――4回に4点を奪った。
「2アウトから取れたのが大きかった。一気にムードが明るくなった」
――長谷川選手の5番が機能している。
「3番から右、左…となる。相手はリリーフを出しづらい。先発を無理に引っ張るか、打者1人だけのリリーフを送るかになる。7番に中村晃選手というチャンスに強い打者がいるのも心強い」
――武田投手が好投した
「鶴岡選手が大きなカーブを上手く、多めに使っていた。ストレートとスライダーを中心に組み立てるばかりではなく、あのようなカーブの使い方もあるんだと覚えることで、彼の成長にもつながっていくと思います」