


8月4日(土)のライオンズ戦は、試合後のお立ち台に4人も登場した、多くのヒーローが生まれた好ゲームになりました。
1人目は明石健志選手。4安打4得点と2番に座り上位打線の役割を完ぺきに果たしました。また、守備では前日から慣れない三塁を守ります。「松田さんが帰ってくるまで、何とか頑張りたい」と気を引き締めていました。
2人目は武田翔太投手。プロ4度目の登板でも、圧巻の投球を見せました。立ち上がりから奪三振ラッシュ。初回から2三振を奪うと、2回には中村選手、ヘルマン選手、浅村選手を3者連続三振。さらにヒットも許さずにスコアボードにゼロを並べていきました。6回1死から初ヒットを許してしまいましたが、自己最長となる7回1アウトまで投げきり、自身初めてとなる2ケタ奪三振(10個)をマーク。「自分になりにしっかり投げることができた。でも、ほかの選手の方々が頑張ってくれたおかげ。感謝しています」と謙遜気味に話しましたが、自身デビューからの3連勝を飾りました。
3人目は今宮健太選手。前日からショートでスタメン出場している3年目の若鷹に、7回、待望の瞬間が訪れました。先頭打者で打席に立つと、松永投手の甘い1球をレフトスタンドに「左手一本」で運んでいきました。「打ったのはストレート…だと思います」と話しましたが、実際はスライダー。「思いっきりバットを振った後のことは、何が何だか、よく覚えていません」と興奮を隠せませんでした。小柄な体格ですが、高校時代は通算62発を放ったスラッガー。しかし、プロではパワー勝負をあきらめました。今季開幕前には「ホームランへのこだわりは捨てました」とも宣言していましたが、やはりあの感触を忘れることはありませんでした。「本当に嬉しかった」。眠っていた才能が、この一発で目覚めるかもしれません。
そして、3人の若鷹たちがそれぞれ「4人目」に「おめでとう」のメッセージ。大トリを飾ったのは内川聖一選手。この日が30歳のバースデーでした。
今季は思うような成績を残せない中、「これを区切りにしよう。そう思って家を出てきました」といいます。その言葉通り、3安打猛打賞で2打点をマークする活躍を見せました。お立ち台では「今日に限らず、思ったような結果を残せない中でも、良い時も悪い時も変わらない応援をしてくれる。僕の誕生日のことまで祝ってくれて、本当に嬉しいです」と少し声を震わせながら話しました。
「オリンピックを見ていたら、選手たちが『恩返し』という言葉をよく使っている。改めて、僕もたくさんの声援に恩返しをしなければと思った」
最後は、今年1月の自主トレで「内川塾」に招いた今宮選手にパフォーマンスの無茶ブリをしつつ、「今日は僕の誕生日パーティーに集まってくれてありがとうございました!」といつもの饒舌でスタンドを沸かせました。いつもの内川選手の明るさも戻り、これでホークスはますます乗っていけるはず。まずは勝率5割復帰へ。そして、一気の上位浮上に突き進みます。