こんにちは。「スプリングトレーニングin筑後」の第3クールの様子をお届けします。
まずは、リハビリ組の様子から!
第1クールに膝の怪我で宮崎を離れて、筑後のリハビリ組に合流していた川瀬晃選手。元気な姿を見せてくれました。
もちろん、出遅れてしまったことに焦る気持ちも抱いていました。それでも、小久保裕紀監督に嬉しい言葉をかけられたそうです。
「お前の野球人生がここで終わるわけじゃないから…」
無理をして怪我が長引いたり、致命傷になってしまったりする恐れもあるでしょう。今回は大きな怪我ではなかったと安堵していましたが、指揮官の気遣いが川瀬選手の心を落ち着かせてくれました。
筑後に来てからも、斉藤和巳3軍監督ら首脳陣やスタッフに「大丈夫か?」と心配され、たくさん声をかけられていました。本当に愛されていますね。
チームに欠かせない存在であることは間違いありません。川瀬選手のいち早い復帰を願っています。
そして、脳挫傷という大怪我からの復帰を目指す生海選手も日々精力的に汗を流していますよ。
運動に伴い、定期的に気持ち悪くなってしまう後遺症はあると言いますが、上手く付き合いながら復帰を目指しています。生海選手は「絶好調です!…って言うようにしています」と笑います。それは、言霊(ことだま)です。「絶好調」だと自らに言い聞かせながら、前向きに取り組もうとする思いがにじんでいました。
ジョギングを再開し、トラジェクトアークを使用してのバッティング練習も開始しています。最近は、「仮想・佐々木朗希投手」と対戦しているそうです。まだ前からくる速い球に恐怖心がある中で、佐々木朗希投手との対戦を選ぶ生海選手。いち早い復帰を目指す思いがここにも表れているように感じます。皆さんも、生海選手の復帰への道を応援よろしくお願いします。
さて、今回は内野手の熱きバトル?!をご紹介します。
金子圭輔3軍内野守備走塁コーチ率いる内野手の皆さんが、ゲーム形式で緊張感を持ちながら練習していました。
簡単に言うと、いわゆる“壁当て”対決です。捕って投げるまでの速さと正確性を養うために、1人10回捕る速さを競いました。2人並んでのトーナメント方式。紙一重の連続でしたが、“優勝”はルーキーの広瀬結煌選手でした。「走攻守バランスのいい遊撃手で、特に守備力の高さが魅力」と評されて入団した広瀬選手。これからどんな選手へと育っていくのか楽しみですね。
誰よりも全力で楽しみながら食らいついていた佐倉俠史朗選手。リアクションがいいので、見ていて楽しい選手です。
今年は特に守備練習に多く取り組んでいる佐倉選手。「守備ができないと試合に出られないと実感したので、キャンプ中から守備多めに取り組もうと思っています」とうなずきます。パンチ力が持ち味ですが、その打力を生かすためにも、守備での安定感を求めて汗を流していました。
途中、金子コーチも参戦しました。「かっちゃん(勝連大稀選手)クラスは俺しか勝てんでしょう」と勝連選手と対戦。さすが1、2年目の選手たちに格の違いを見せてくれた2人でした。それでも、金子コーチは「自分の身体が思うように動かなくて悔しい」と言っていました。まだまだ現役さながらの姿にも見えますが、本人としては衰えを感じてもどかしいそうです。
ゲーム形式というのもあって、守備練習中は、選手たちの表情が豊かでした。ザイレン選手はやっている時も見ている時も常にニコニコ。圧倒的パワーが自慢で、可能性を秘めた原石は、愛されキャラ感も溢れていました。
(ちなみに、ここで使用されていたFIELDFORCEのフィールディングネット。1人でも守備練習ができて、使用勝手もよく、とても有能です。野球少年少女の皆さんにもオススメです。気になる方はググってみてください。私も欲しいです。笑)
そして、全体練習後の個別練習でも、追い込んで守備をおかわりしていたのは中澤恒貴選手。課題の併殺プレーを金子コーチと毎日練習しているそうです。1年目の昨季から、「そもそも捕球の仕方があまりよくなかったので、笹川(隆4軍内野守備走塁)コーチとずっとやってきました」と積み上げてきたそうです。「守備はコーチ陣がいる時しか教えてもらえないから、コーチがいる時に守備をやっています。バッティングは1人でもできるので」と上手く時間と人を使いながら、練習漬けの毎日です。
悔しさを押し殺して筑後で過ごす春季キャンプ。共に牧原大成選手の自主トレに師事したライバルたちは自分以外、宮崎のB組に。中澤選手は「C組ですけど、自分次第で何とでもなります。悔しいけど、自分がやってきたことが正解だったと思えるシーズンにしたい」と力強く語ってくれました。
この頼もしい発言の裏には、中澤選手の心の拠り所となっている言葉がありました。去年のルーキーイヤーがリハビリからの苦しいスタートとなった中澤選手。もどかしい日々に、中谷将大リハビリ担当コーチが「最初のことなんて誰も覚えていない。印象に残るのは最後」、このような言葉をかけてくれたと言います。
最初がどうだったかではなく、シーズンが終わった時に結果を残していたらいい。これからの自分次第で覆せるんだと背中を押されたそうです。中谷コーチの言葉を胸に、中澤選手の逆襲に期待しています。