


【10月19日 ファイナル第2戦 ホークス×イーグルス ヤフオクドーム】
前日は悔しい敗戦。それでもホークスにはリーグ優勝のアドバンテージがあり、1勝1敗のタイとなっただけです。この第2戦を勝って、また一歩抜け出して、日本シリーズ進出へ前進しましょう。
初戦は苦しい展開でした。なかなかチャンスが作れない中、相手の心の隙を見逃さなかったのが今宮健太選手でした。
相手の塩見投手は前の打者の明石健志選手からストレートで見逃し三振を奪った時に、雄叫びを上げて喜びました。続く今宮選手にも直球勝負。それまでカーブなど緩急を上手に使いホークス打線を翻弄していましたが、この時は一転して力勝負を挑んできました。
たしかに素晴らしい直球で、3球で追い込まれてしまいましたが、勝負の4球目だけ球速が140キロを超えていました。数字だけを見れば力のあるボールでしたが、逆に言えば力み過ぎ。本来の切れ味ではない球を、今宮選手は見逃しませんでした。
ライトスタンドへの本塁打。その球を一発で仕留めた今宮選手の技術と集中力が最高の結果を生みました。また、ビハインドの中でもライトスタンドをはじめ、球場一体となった大声援はホークスナインの大きな勇気となっていました。
そして最終回に飛び出した内川聖一選手の本塁打は、相手守護神の松井投手から放ったことで、第2戦以降に必ず生きてくるはずです。
大事な第2戦。先発は千賀滉大投手です。シーズンで13勝4敗の成績を挙げて「勝率第一位」タイトルに輝きました。工藤公康監督は「短期決戦において『負けない投球』は大事になる」と2戦目に起用した意図を明かしました。
打線は本塁打を放った両選手にはもちろん注目。また、第2戦相手先発の辛島投手に対しては川島慶三選手が5打数3安打とよく打っており、期待が高まります。
2017年10月19日掲載
田尻 耕太郎(スポーツライター)
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