2022/09/28 (水)
選手

松田選手が会見「まだまだ野球が大好き、体も元気」今季限り退団へ

9月28日(水)、松田宣浩選手が会見を開き、今季限りでホークスを退団し、他球団で現役続行の道を探ることを明らかにしました。

本来、自由契約などの退団はレギュラーシーズン終了後から行われるのが原則ですが、球団からNPBならびにプロ野球選手会に確認と了解をとり、前倒しでの発表が可能となったため、この時期での発表と会見になりました。

松田選手は滋賀県出身のプロ17年目内野手。中京高校から亜細亜大学を経て2005年希望入団枠で福岡ソフトバンクホークスに入団しました。

2011年に自身初のシーズン全試合出場を果たし、この年のソフトバンクホークスとしての初めての日本一に大きく貢献。2015年からは5年連続で全試合フル出場も果たす鉄人プレーヤーでした。

長打力と勝負強さを兼ね備えた打撃で本塁打と打点も量産。2015年にはどちらも自己最多の35本塁打、94打点をマークしました。そして、本塁打を放った後の「熱男ー!」のパフォーマンスや、お立ち台での「1、2、3マーッチ!」などたくさんの元気でもファンに愛され、ホークスそしてプロ野球界の太陽のような存在としても輝き続けました。

ホークス17年間での通算成績は1910試合出場、6903打数1831安打、打率.265、301本塁打、991打点、135盗塁、出塁率.318でした。さらにベストナイン1回、ゴールデン・グラブ賞8回(三塁手部門の7年連続は歴代最長、8度は歴代最多)、2019年にはセ・パ交流戦MVPなど数々の栄誉にも輝きました。

以下、会見の要旨です。

退団に至る経緯について。

「9月(8日)に一軍登録を抹消される前日に、球団の方から来季の構想外という話を聞きました。その中で自分としてはまだまだ一軍の力になりたいという思いもありましたが、やはりモヤモヤした気持ち、中途半端な気持ちで一軍で戦うのはチームメイトに迷惑をかけるんじゃないかと思い、次の日に藤本博史監督とお話する機会をいただきました。引退するか、退団して続行するか、二択しかありませんので、ゆっくり考えさせていただく時間をもらいました。約3週間、若い選手と暑い中、一生懸命野球をして頑張って気づいたのは、まだまだ野球が大好きということ、まだまだ体が元気ということ、大好きな野球を自分から辞めるという気持ちにはならなかったということがありまして、11連戦が終了した次の日に球団の方に現役続行を希望し、ホークスを退団しますというご報告をさせていただきました」

最初に決心を伝えたのは?

「そうですね。やっぱりチームもペナントレースの終盤ということで、なかなか誰にも言う機会はなかったんですけど、まずは妻に現役引退と現役続行、この二択しかない選択肢の中で、自分はホークスを退団するということを伝えました」

奥様の反応は?

「まだまだ野球が好きなんだから、とことん野球をしてください、という温かい言葉をもらいました。もしチャンスがあれば、そのチームで思いっきり野球をやりたい」

なぜこのタイミングの発表に?

「本来の構想外の通達の期間というのがありますが、その時期ではファンの皆さんに自分のプレーの最後の姿を見せることなく、ホークスのユニフォームを脱いでしまう。これだけはやめたい思いがあった。今回、球団、NPB、選手会に動いてもらって、このような形でご報告させてもらうことになりました」

首脳陣、チームメイトに報告は?

「抹消になる時に何人かの選手には伝えました。でも、ペナントレース真っ最中なので、チームの雰囲気を悪くしたくない思いもありましたので、ごくわずかな選手に伝えて帰りました」

ホークスで現役を最後まで貫きたいとの考えもあったのでは?

「そうですね。17年前にプロに入って、ホークスで活躍して頑張って終わるというのが理想だったと思うんです。だけど筑後で練習をしてきた中で、現在39歳なんですけど、やはり40歳までプレーしたいという気持ちが自分の気持ちの中で強かった。思い出したのが宮崎キャンプで、当時のコーチから40歳までプレーするためにとことん練習して技術を身につけようと(いわれた)。あの時が一番きつい練習だった。泥の味がした。40歳まであと1年、そこも引っかかりました」

今季の成績について。

「キャンプ、オープン戦と自分でも今年にかける思いというのも強かったです。過去2年間はなかなか思うような成績を上げられなかったので。開幕スタメンを勝ち取ることができたんですけど、その後はコンスタントに成績を残すことができずに自分でも不甲斐ない結果に終わった。でも、先ほども言いましたけど、大好きな野球をする気持ちは消えていませんので、頑張っていけたらなと思っています」

ファーム戦では、9月24日に1号ホームランもありました。

「本来なら一軍の舞台で何本も打たないといけないと思っていましたが、一軍ではホームラン0本でした。プロに入ってから初めての成績になります。でも、二軍で最後、ああやって1本打てたことはホームランの感触、ダイヤモンドを一周する感触、熱男をする喜びを感じることができましたので、何とか来季以降もチャンスがあれば打っていきたいなと今はそういう思いがあります」

二軍戦で挨拶などの機会も

「はい、10月1日の土曜日をホークスでの最後の試合という形で球団の方に用意していただきました。まずは10月1日の試合に向けてしっかり練習して、いいところを見せられるように準備していけたらいいかなと思います」

17年間の思い出は

「プロ1年目に入った時を思うと、すごくレベルの高いところに入って、このままじゃ通用しないなという思いでスタートした。その1年目から、練習をたくさんしてここまでやってきて、17年間ホークスのユニフォームを着てプレーできたことが一番大きいのかなと思います」

2000安打まで残り169本、1000打点まであと9打点と節目の記録も近い。

「ホークスで数多く、試合に出させてもらって、節目の記録まであとわずかというところまできたんですけど、2000安打に関しては特に意識はなくて、とにかく野球をしたい思いが強い。ただ、打点に関してはあと9打点だったので、今シーズン中にできればまた違う感覚を感じるものがあったんじゃないかなと思っています。なんとかチャンスをいただいて、1000打点できたらいいなと思います」

今後、どんなプレー機会を求めるのか?

「まだ何もない状態で、本当に今日、退団会見をさせていただいて、今日からのスタートだと思う。まずはチャンスを与えてくださる球団があれば、そこで大好きな野球をとことんやる、ただそれだけです」

合同トライアウトへの参加は?

「それは考えてなくて、2軍に落ちてからしっかり練習もできましたし、試合にも出ました。体も痛いところもないし、元気な姿も見せられた。とにかくしっかり待とうかなと思っています」

独立リーグなどの選択肢は?

「それも今回に関してはNPBのみということで待っています」

10月1日の二軍戦以降の練習参加などは?

「まだ今日こうやって退団会見したので、それ以降の話というのは正直な話、まだしていませんが、自分で時間や場所を見つけてしっかり準備して、備えたいなと思います」

一軍は優勝争い中。チームへの思いは

「1日も早くホークスがリーグ優勝するのを、しっかり見届けたいなと思います」

ホークスはどんな存在でしたか?

「プロ野球で17年間もこのユニフォームでプレーさせていただいた。プラス福岡の街で野球をさせていただいたので、人生そのものだと思っています」

ファンの皆さんにメッセージを

「今回このような形で現役続行を希望し退団という形になりましたが、17年という長い間ホークスファンの方にはいい時も悪い時も応援していただきました。成長したのもファンの皆さんのおかげだと思っています。ホークスのユニフォームを着るのもあと何日かしかないんですが、これまでやってきたことをしっかり振り返って、10月1日にグラウンドに立ちたいなと思います」

※松田選手は10月1日(土)にタマホーム スタジアム筑後で開催するウエスタン・リーグ公式戦(中日ドラゴンズ戦)の試合終了後に、これまで応援していただいたファンの皆さまへご挨拶を行います。

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