

【8月6日(木) ホークス7-1ファイターズ ヤフオクドーム】
<今日の熱男 攝津正投手=1失点無四球の快投で、今季初完投勝利>
精密機械にたとえられる抜群のコントロール。初回から9回までほぼ乱れることなく、128球を投げきった攝津正投手が、大事な2位との直接対決で今季初の完投勝利を飾りました。完投勝利は2013年7月27日以来(この試合は完封)です。しかも無四球、10奪三振。いかにも攝津投手らしいピッチングが冴え渡りました。
「試合が始まる前からそういう(完投する)気持ちで臨んでました。(投げ終えて)ホッとしています」。前回完投した時以来となるお立ち台の上で、はにかんだような笑顔を浮かべました。
「前半戦は全くチームに貢献できなかった。何とか挽回してやろうと思っていました」
今季は4年連続となる開幕投手でスタート。しかし、思うように結果が伸びずに6月13日にファーム行きとなりました。球宴明けの7月21日(火)のマリーンズ戦(ヤフオクドーム)で1軍復帰し7回無失点と好投。この日はそれ以来、中15日空いての1軍マウンドでした。
「前回(7月21日)がストライク先行で投げて良い結果だったので、同じように。フォアボールがなかったのが良かったですね」
また、工藤公康監督は「コントロールの良さはもちろん、前回同様にストレートをしっかり投げ切っていた。10奪三振もストレートを相手に意識させたのが効いた。だから変化球も生きる。的を絞らせない、本来の攝津くんのピッチングが出来ていたと思います」と弾んだ声で振り返りました。
ファームにいた約1か月で投球フォームを見直しました。「右足の使い方と、体の回転が横になっていたので修正しました。工藤監督からは『タメがない』とも言われ、それも自分で分かっていました。下半身強化もしましたが、フォームを修正し、コンディションを上げたのが良かったと思います」。これで6勝5敗。「まだ大きなことは言えない」と言いますが、前回から合わせて16イニングで1失点と、「背番号50」らしい威風堂々のマウンドさばきが戻ってきました。
「これが完全復活と思ってもらえるように、この後の試合もしっかり投げたい」
ホークスはファイターズに3連勝して、マジックナンバーを「36」に減らしました。今季最長の8連勝、貯金は最多の33、ゲーム差も今季最大の「11.5」と、これ以上ないヤフオクドーム3連戦の結果となりました。