【10月14日(水) ホークス3×-2マリーンズ ヤフオクドーム】
<今日の熱男 内川聖一選手=これぞ4番! 延長10回サヨナラ打>
絶対に勝つ。その熱く燃やした執念をこめてバットを振りぬきました。2対2で迎えた延長10回裏、1アウト満塁。4番内川聖一選手が右中間へライナーで運ぶ見事なサヨナラヒットを放ちました。
前打者、柳田悠岐選手が実質敬遠で満塁に。それを眺めながらネクストバッターズサークルの内川選手は「フフ」と少し苦笑いを浮かべました。「そりゃ、そうだろうなって思いましたから」。今季は前人未到の8年連続打率3割に挑みましたが、打率.284に終わりました。82打点をマークするも、併殺打24など内川選手としては悔しい結果の1年でした。
「本音を言えば誰もやっていないところに到達したいと思いました。うーん、何て言うのか、でもソコだけじゃない。そのために野球をやっているんじゃないと思ったんです。記録を作るために3割を打ち続けたわけではない。だから落胆もしていません。逆にこれをいい区切りにしてやろう、と」
そのように語り、「シーズン中に悔しい思いをした分、絶対に何かかえってくると思ってやっていた。恩返しをしたい。そう思っていました」と思いを吐き出しました。
工藤公康監督も「プレッシャーのかかるところで勇気を持って振ってくれた。よく打ってくれたと思います」と満面の笑み。サヨナラ打の後には内川選手と抱き合って喜びを爆発させていました。
開幕前日には「4番打者がポイントになる」との言葉通り。ただ、「今日の試合は、走者を置いた場面で千賀が抑えてくれた。先制された直後に柳田が同点ホームランを打ってくれた。リリーフ陣もがんばって抑えてくれた。それが最後の勝利につながったし、上林は振り逃げという滅多にない形で出塁。ラッキーボーイになる」と激闘を制したナインに賛辞の言葉を並べました。
これでアドバンテージを含め、2勝0敗。「このCSは全部勝つ。それを選手たちには言い続けています」と工藤監督。内川キャプテンも、お立ち台から37,360人で埋まったスタンドを眺め、「満員のファンの皆さんの声援をもらい、久し振りに刺激を与えてもらいながら野球をしました。今日みたいに熱く熱くなれるよう、チーム全員で熱男になって明日の2戦目以降も熱く戦います」と誓いました。