2011/05/13 (金)
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小久保選手が思いを語る。「400本目は意識した」

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小久保選手インタビュー

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美しいフォロースルーと虹のような放物線。公式戦400本目の本塁打も、これぞ小久保裕紀選手という一発でした。

5月12日(木)のバファローズ戦(ヤフードーム)で、小久保選手がプロ野球史上16人目のプロ400号本塁打を達成しました。0対0で迎えた4回裏、フィガロ投手のスライダーを左中間スタンドへ運びました。それに気づいたのは二塁ベースの手前。「それまで全力で走っていたから。スタンドの歓声で分かりました」と、二塁ベースを回ったあたりで白い歯を見せて手を叩いて喜びを表しました。

「先制点という試合の流れもあったけど、とにかく嬉しい! そのひと言に尽きます。あと一本がなかなか打てず、ずっと気になっていましたから」

399号は昨年9月18日のこと。逆転優勝「赤の奇跡」の最初のきっかけとなったライオンズ戦でのサヨナラ本塁打でした。

「(節目の)350本塁打までは特に意識したことはなかったんですが、400本目は意識しました。長かったですね」

そして、その笑顔にはもう一つ理由がありました。

「ヤフードームで打てたことが一番で嬉しかった。ずっと応援してくれた福岡のファンの皆さんの前で打ちたかったですから」

そして、日本最大級のヤフードームを本拠地としながら積み重ねてきたことにも大きな価値があります。

「入団した頃、当時のコーチには『200本打てば大したもんだ』と言われていました。あの頃は400本塁打なんて目標にもしていなかった数字でした」

また、数々の故障とも戦ってきました。2003年には右ひざ前十字靱帯断裂などの大怪我で1年間まったく試合に出られなかったこともありました。プロ入り後、手術は計6回を数えると言います。今季も開幕戦で右手親指を剥離骨折。しかし、「完治しなくてもプレーはできる」と、11日後には1軍復帰し、勝負強い打撃でチームを引っ張ってきました。「キャプテンにあきらめない姿勢に感銘を受けた」と話すチームメイトもたくさんいます。

「400本打つまでの野球人生を支えてくれたスタッフ、特にボロボロの体を毎試合出られるようにしてくれたトレーナーと、技術と精神を育ててくれたコーチ・先生方に感謝したいです」

小久保選手には次なる偉大な記録も近づいています。通算2000本安打まであと113安打です。今季終盤にも達成の可能性があります。

しかし、小久保選手はいいます。「それはまだ先の話。残り2ケタを切ったあたりから実感するんじゃないかな。あとはチームの優勝のために戦います。次の401号ではチームが勝って、そして優勝に貢献できるプレーを積み重ねていきたいです」。

2011年5月13日掲載
田尻 耕太郎(ホークスオフィシャルメディア)

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