6月24日（日）のファイターズ戦（ヤフードーム）で通算2000本安打を達成した小久保裕紀選手が、試合後にヤフードーム内のプレスカンファレンスルームで会見を行いました。

およそ１ヶ月ぶりの一軍復帰戦となったこの日。歴史的瞬間は4回裏の第2打席に訪れました。ファイターズ先発のウルフ投手の高めの球を力強くフルスイング。2000本目の安打はセンター前へ弾むクリーンヒットでした。

「復帰初戦で打つことができたのが良かった」と小久保選手。「（先発の）大隣には投げること以外の神経を使わせてしまったと思うし、長引くことで周りに迷惑をかけたくなかった。復帰戦で区切りのヒットが出てホッとしました」とまずはチームメイトを気遣いました。

メモリアル打は「打った瞬間にヒットになるとわかった」といいます。一塁ベース上で鳥越裕介コーチと抱き合って喜ぶ表情の中に、目が潤んでいたように見えました。

「苦しかったことを思い出したわけじゃないです。ワーッという歓声があまりに凄くて、それでウルウルきたんかな」

プロ入りしたときには「全く想像もしなかった」という2000本安打。意識をし始めたのは残り130本となった昨季開幕前でした。「残り1本のときはどんな心境で打席に立つか…」と話していましたが、「落ち着いていた」と振り返りました。

偉業達成に王貞治球団会長は「腰痛や幾多の苦難を乗り越え、大卒として10人目の2000本安打達成、本当におめでとう。心技体、今までの頑張りの賜物です。これを一つの通過点として、球界のため、ホークスのため、そして後輩たちの手本として、これからもプレーをしてください」とコメント。秋山幸二監督は「復帰１戦目に打つのだから大したもの。怪我にも泣かされてきたが、ここも通過点だと思ってこれからも頑張ってほしい」と話しました。

次なる目標については「今は個人的な目標は思いつかない。チームの連続日本一のために、火曜日からは勝つことだけに集中する、本来のプレースタイルでやっていきたい」と話しました。